小説

A search ⑧

8,罰則

朝からどしゃ降りの雨が降っている。外の風景は全く見えないが雨が地を打ち付ける音が聞こえる。

 どうせなら外が見える牢獄にしてくれりゃよかったのに・・・・・。

一週間前から牢獄に入れられて、毎日起きた時と夜に俺はそう思う。

今日、俺の刑が決まる。この一週間の間に裁判が在ったわけじゃない。この町の法律のえらいさんが俺の犯した罪を調べて俺に刑を告げるのだ。

俺の弁解は一切なしで。

俺の犯した罪は普通じゃない。普通の、そう、強盗とか殺人とかならちゃんと裁判を開いて俺の話も聞く。

「ローム、刑が決定した。総裁判官様が慈悲の間でお待ちだ、出ろ。」

警備の者が南京錠を開けて俺を牢獄の中から出した。

警備の奴は俺の両腕を俺の後ろにまわし、そのまま両手首に手錠をかけた。

俺の前に一人、それと後ろにもう一人付いて慈悲のままで歩いた。途中には警告の階段という物がある。そこは、「これからお前は刑を述べられる。それがどんな刑であれ、それを素直に受け入れよ」と言い聞かせる階段だ。 

階段を上りきったら慈悲の間は目と鼻の先にある。

右に回って正面を向いたらそこはもう慈悲の間の扉。

警備の人に連れられて中に入ると、そこは馬鹿でかい裁判室。傍聴人に誰一人いない。いるのは俺と2人の警備と、俺の前に佇む白ひげをいっぱい蓄えた総裁判官だけ。

「汝に刑を告げる前に聞いておきたいことがある」

「何なりとご質問ください。私は嘘偽り無くお答えいたします。私がどんなことを言うおうと刑はかわらないのですから。」

「汝、なぜ禁術を使った。」

「・・・・・・それは、答えられません。」

俺はずっと下を向いたまま答えた。

「ならば、汝が施した禁術を三日以内に解け。さすれば汝への刑は少なからず軽くすることをわが名において誓おう。」

「それだけはできません。お許しください。」

「・・・・頑固者め・・・・・」

「私の保護者がそうでございますから」

「質問はこれで終わりじゃ。汝に刑を言い渡す。」

一瞬の沈黙が流れた。

俺にとっては永遠とも思えるほどに無駄に長い沈黙に感じた。

「汝の犯した罪はこの町全体の平穏に大きく揺さぶりをかけるものであり、民の心を不安にさせただけでなく、政治にも多大なる影響を与えるものであった。我はここに法第157条に則り、汝にこの街からの永久追放ならびに魔力の極限までの封印を言い渡す。ローム・アシュセス。異論は無いな。」

「もちろんでございます。」

俺は警備につれられて慈悲の間を出ようとした矢先、総裁判官が口を開いた。

「ローム、私はあいつとの約束を守れなんだ。私は方によって裁かれなければならぬ。」

俺は前をむいたまま答えた。 

「ばか言うわないでくださいよ」

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A search ⑦

7,秘密

 クリスは時計台の中に居た。時計台の周りを見て回っている途中に声を掛けてきた老人に案内されてきたのだ。初めは時計台の周りをウロチョロしていた理由について問われたが、質問に答えていくにつれて、この街にいながら、時計台の根元にデカデカと彫られている16人の人について何も知らないクリスに興味を持ったらしく、中に案内されたのだ。

 「孤児院か・・・・。つまりお前は一世ということじゃな。しかも今日この街に着たばかり。そりゃあ16神について知らんのも無理ないの。」

 「一世っどういう意味ですか?」

孤児院を抜け出して、この街にたどり着いたことを言うと分からない単語がいくつか出てきた。

 「そのまんまじゃ。両親が両方とも魔術師の場合は二世という。つまり、普通の人間から生まれた魔術師のことじゃ。」

 「じゃあ、16神って?」

 「16神というのは、時計台の下に彫ってある16人の人のことじゃ。この街に代々伝わる神であり、この街をいや、この世界を創った神たちじゃ。優れた技術や能力を持った選ばれた者は、16神の何れかの神の末裔という称号を与えられる。だから16人の神の末裔と呼ばれている魔術師がいるということじゃ」

 「たとえば誰ですか?」

 「最も有名なのは『予知の神の末裔』と現在言われておる、シィリーア・シェスウィルじゃ。神の名の通り、予知魔術に長けた魔術師じゃ。16神の神の末裔という称号の力は絶大。現に彼女はこの街を統しているプレデントという者に次ぐ権力を持っておる。」

 「そんなに、16神てすごいんだ。」

16神について感心していると、今度は老人が質問をしてきた。

 「ところでお前、どうやってこの街に着たんじゃ?」

 「看板の裏から・・・・かな」

 「看板の裏・・・・・。そうか、あそこからか」

 「おじいさん分かるんですか!?。さっき街の人に問われて答えたら、呆れられたんですけど。」

 「いまどきの奴らは知らんじゃろ。最近は洞窟から来るものや、知らず知らずのうちに入って来るやつらが多いからの。こんな時代に看板の裏からなんて知っておるやつがわし以外におったとわな・・・・。お前にそのことを教えたのはどんなやつじゃ?」

 「20代後半の男の人で、名前はローム。姓は無いって言ってました。」

 「ローム・・・・・。あいつ他の街で生きとったのか・・・・・・・。」

 「ロームさんのこと知ってるんですか?。じゃあ、あの人この街出身!。」

 「あやつが生まれたのはこの街ではない。そうか・・・・・あやつがお前に・・・・・・」

 老人はしばらくの間黙りこんでしまった。

 「おじいさん、ロームのこと詳しく知ってるみたいですけど、ロームさんと親しかったんですか?」

 「親しいと言えば親しかったのかなの・・・・」

 老人は少し頭を下げて、考えに沈み始めた。

 「ロームさんってどういう人なんですか?。なんか詳しく知りたくなったんですけど」

 「あやつについて説明するには、16神についてまた説明しなければならんな」

今日、ちょっと会話文多すぎたかもbearing

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A search ⑥

6,目的

 ロームと分かれてから大体二日経った頃か。その頃クリスはひたすら山を登っていた。整備されているとは言い切れない凸凹した傾斜が激しいさ山道を歩いていた。

日はもう直ぐ真上に上がりそうで日差しは強くなる一方。6月に入ったばかりの今。気温やらは十分真夏の8月と言っても支障ないほど。でも、鬱蒼(うっそう)とした森林がその強い日差しを遮り、丁度いい暖かさだ。

 ロームの言っていた通りなら、あと一日は掛かるのだが、分かれて一日目の昼に藁を積んでいる荷馬車に運よく乗れたため一日ほど時間を縮めることができた。

山道を歩いていると、突然森から抜けた。目の前には人一人立てて限界の小さな出っ張りがある。

 これがロームが言っていた崖?

クリスは恐る恐る出っ張りに進んでいき、先端近くに着くとクリスは呆気にとられた。

目の前には街があった。途轍もなく大きな街が。街の中心には大きな時計台が合ってその時計台を中心にそこから放射線に何本もの道が広がっている。

 クリスが居た孤児院は、空き地が目立つ寂れた町で、こんな大きな街は見たことが無い。暫しの間呆気らかんとしていた。

 ずっと街を見ていたが、ロームの言葉を思い出し少し後ろに下がって出っ張りの先端に背を向け前を向いた。そこには言った通り看板が立っていた。その後ろは今までクリスが通ってきた道と同じようになっている。

 あの人の言うことを信じて好いのか・・・・・・。悩んでいても仕方ないか・・・・。

クリスは看板の後ろを目を瞑って下り始めた。始めの方は硬い土だったのだが次第に沼のようになってきて次第には感触もなくなってきた。だがそこで目を開けてはいけない。そう思いずっと目を瞑ったまま歩いていくと急に目の前が明るくなったように感じられた。固い土感じる。ゆっくり目を開けるとそこには出っ張りで見た街とよく似た街が広がっていた。

 人も沢山行き交っている。後ろをひり返って見るとそこには噴水が在った。噴水の後ろにはあの街の様な馬鹿でかい時計台が存在していた。

 「そので突っ立ってんだ?」

背中で声がして急いで振り向くと40そこそこの男が立っていた。

 「え、あ、えっと・・・・・」

 何をどういえばいいのか分からず口ごもってしまった。

 「お前、どこの子だ。見かけない顔だが」

 「私、その・・・・・看板の後ろから来たんです」

 「か、看板の後ろ?! なんじゃそりゃ。もういい、噴水のまん前で突っ立ってると邪魔だぞ。さっき当たりそうになった」

 「すいません」

クリスが頭を下げると、男はスタスタとどこかえ行ってしまった。

訳が分からずどこかえ行こうと思っても、ここがどこだか分からないのだからどうしようもない。

 とりあえずあの時計台に近づいててみるか・・・・・。

クリスは時計台の直ぐ手前まで行ってみた。

そこには何も無かった。時計台しかなかった。でもクリスは時計台の根元を眺め続けた。根元お側面に彫られている立体的な沢山の人達を。

 時計台は長い四角柱型で一つの側面の根元にはそれぞれえ4人ずつ人が彫られている。一辺は100mほどで、クリスは彫られている16人を見て回った。

 始めの一枚に戻ってきた時、背中で声がした。

 「時計台の彫刻を見ておるようじゃがどうしたんじゃ」

 クリスが振り返ると、そこにはくりすの背の3分の2ほどが慎重の70後半と思える老人が立っていた。

前の話から結構時間経っちゃいましたcoldsweats02。すいませんsweat01

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A search ⑤

 

5, 難題

 日が昇ってすぐに出発したからか、目的地には太陽が真上に到着する前に着いてしまった。目的地を見たとき、まるでどこかの富豪の家の家と間違えてしまいそうな建物である。敷地の入り口をである扉を開け中に入っていくと、何の花の蔓か分からないが、蔓が巻きついたアーチが目の前に現れた。どうやら、このアーチは玄関まで続いているようである。

 これじゃあ、まるっきりどっかの大富豪の玄関だぜ・・・・・・。

成人男性の平均身長より5センチほど高いロームが腰を少しも曲げることなくアーチをくぐり、玄関の戸を叩いた。

すると、すぐに戸が開き、中からこの建物の住人らしい女性が応対にやってみた。

 「どちら様でしょう?」

 「ここの院長に用があって来た者です。院長はいらっしゃいますかね?」

 女性は、当初は少し怪しそうな目でロームを見ていたが、ロームが院長のフルネームを言ったため院長が今この建物に居るのか居ないのか答えてた。

 「院長は今、近くの公園で子供たちと遊んでいるので、今は居りません。何か急ぎの用事でなければどうぞ、中でお待ちください。」

 「そうさせてもらいます。」

 ロームが玄関の中へ入ると、外見とは違って中身はそれほど贅沢ではなく質素なつくりになっている。

 「二階の応接室でお待ちください。」

 そう言われて女性の後について玄関のすぐ横にあった階段を上り、二階に上がって右に曲がって次の曲がりかどにある部屋に案内なれた。

 「お名前を教えていただけますか? 」

 「フルネームの方がいいですか? 」

 「差し支えなければ」

 「ローム、ローム・ディークスです。」

 「院長が戻り次第こちらに来ていただきますので、少しお待ちください。」

 女性は一階に戻っていった。

十分ほどすると、女性がクッキーと紅茶を運んできてくれた。

クッキーを3個ほど食べたとき、応接室の戸が開き院長が入ってきた。ロームはソファーから立つこともなく挨拶をした

 「よっ! お前とは何年ぶりに会う? 5年は経ったか?」

 「ちょうど三年よ。この孤児院を前の院長から引き継いで三年だから」

 「お前変わらないな~]

 「貴方もね。えらく今回はここに来るまでに時間が掛かったね。前は呼んだ二日経ったくらいに着たのに」

 「こっから北に山三つ超えたところにある町に居たんざぞ! 二日三日でこられる訳だないだろう・・・・」

 ロームは紅茶を飲んで心を落ち着かせた。

 「それで、俺をそんな遠くから呼び出した用事ってのは何なんだ」

 「この写真の子、この子を見つけ出して等分の間遠くからでいいから見ておいてほしいの」

 「どれどれ」

院長が差し出した写真を見た瞬間ロームは絶句した。

 これは・・・・なんたる偶然か・・・・。

 「どうかしたの?」

 写真を見た後、黙ったままのロームに院長が言った。

 「いや・・・・これは大変なことになったな・・・。この写真の子とさ・・・数時間前まで一緒だったんだぜ・・・・・」

 「昨日の夕方出て行ったばかりなんだから会っていてもそんなにおかしくないかもね」

 「俺・・・この子にあっちの行き方教えたんだよな・・・・」

 院長は何も言えなくなってしまった。

 自分たちは今、クリスが行こうとしている世界から追放された身だ。追放された者はそれ以来その世界に入ることを硬く禁じられている。もし入ってしまったら、一生地下深くにある監獄からでることは許されない。

 「お前とは魔術学校時代からの友人だ。それに・・・・同じ罪を背負って生きている同士でもある。お前の頼みを聞いてやりたいのは山々なんだが・・・・。この頼み・・・いや仕事は少し重すぎる・・・・」

 「そうね・・・クリスがあっちの世界に行ったのなれば、私たちに成すすべはないわ」

 「あぁ。でも、このまま終わるわけにもいかない。現役時代は変装の帝王と謳われた俺のだ。何とかやってみせるぜ!」

 「別にそんあ無理しなくていいわよ! 貴方には他にも仕事があるし・・・・」

 「そんなものただ単なるパシリに使われてるだけだよ。偶にはこういう仕事らしい仕事してもういいだろ」

 「でも、失敗したらもう二度と日の光には当たれないのよ・・・・」

 「元々日に当たった生活なんてしてねえよ。」

 

今回のは、原作にはなかった話です。どっちかって言うと二作目に絡んできちゃう話なんですよね・・・・coldsweats01

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A search   ④

  4,共通

 一時間ほど経った頃だろうか。だいぶ乾いてきたのか、ロームは靴下と靴を履き始めた。履き終わってチラッとクリスのほうを見ると、睡魔に勝てなったのか殆んど寝てしまっている。

 「な、一つ質問していいか?」

 突然呼びかけられたため、クリスは飛び起きてしまった。偶然自分が寝ているところの真上に垂れ下がっていた枝が顔に直撃してしまた。

 「なんですか、いきなり。靴と靴下が乾いたなら、立ち去ってください」

 「おいおい、そんな酷いこというなよ~。もう確実に夜の2時は過ぎてるぜ、そんな時に一人で山道歩けっていうのはきつすぎるぜ~。って言うか、俺がお前を起こしたのはそんな事を聞くためじゃなくて、質問したかったからだ」

 「質問って?」

 「この火、どうやって付けた?。お前、そんなに旅に慣れてる風でもないし、野宿にも慣れてない。そんな奴がこうも簡単に火を付けられるもんか?」

 「何が言いたいんですか・・・・・」

 「お前・・・・力持ってるだろう」

 「!・・・・・・」

 クリスは目を見開いて絶句した。

 何故分かった・・・・・!。

 「その反応、図星だな!。俺もまだまだ捨てたもんじゃないね~。靴下乾かしてたら気がついたんだ。少し残留が感じられたからな。」

 「残留?」

 「あぁ、魔術を使うと少なからず空気中に残りかすが残っちまうんだ」

 ロームはそれから魔力の残留の定義についてあれこれクリスに聞かせた。クリスはその話で少しロームに対する警戒を弱めた。 

 「なぜ、そんなに詳しいことを知っているんですか?」

 「そりゃ~、お前と同じだからに決まってるだろう。」

 「同じ・・・ってことは彼方も魔力を持っているんですか!」

 クリスは少しだけ嬉しかった。今まで自分と同じ人など見たことが無かったから。

 「あぁ。お前誰に力の扱い方習ったんだ?。それとも学校飛び出してきたのか?」

 「学校?。そんなとこ行っていません。自己流です。魔術師の学校があるんですか?」

 「あるよ。俺はそこ出身だからな。それよりも自己流で力を使って火をつけるた~凄いな! もしかして、分裂できたりするのか?」

 「分裂? なんですかそれ」

 「ん~なんて言ったら良いのかな・・・・。全く違う魔術を一度にやってのけることだな!」

 クリスは眉間に皺を寄せて考えた。

 「やれるかどうか分かりませんが、やってみます。でも、その代わり一旦火を消していいですか?」

 「どうぞどうぞ」

 クリスは焚き火に意識を集中させた。

 消えろ!・・・・・。消えろ!・・・・・。

 火は少しずつ消えていった。完全に消えるまでは多少の時間が掛かってしまった。

 火を消し終わった後、クリスはもう一度意識を集中させるため、目を硬く閉じた。

 火を!・・・・・。火を!・・・・・・。

 ・・・・・!・・・・・。・・・・・!・・・・・・。

 それは一瞬の出来事だった。

 ロームに向かってそれなりに長い剣が飛んできたと思うと、そこにはもうロームはいなかった。剣が突き刺さっているだけだった。

 「できた・・・・・!」

 「できたのは凄いと思うが、なぜ俺に剣が飛んでくる。というか飛んでくることを想像したんだ! 危ないだろ!もう少しで俺の体をこの剣が貫いてたぞ」

 すぐ横にすばやく避けたロームが、地面に突き刺さった剣を抜いた

 「信頼しているからこそやったんです」

 「こんな短期間でそんなに信頼されてもね・・・・。嫌味にしか聞こえないよ」

 その後、2人は色々と話をした。クリスは孤児院での思い出。

 ロームは今までの自分の旅について。

 そうこうしている内に太陽が反対側の山から昇り始めた。

 「俺はこっちに用があるんだ。お前はどっちに行くんだ?」

 ロームはクリスが今まで歩いて来た道を指差していた。

 「私は別に・・・・・。ただ、孤児院を飛び出してきただけですから・・・・」

 「そうだと思ったよ。だから、俺に一つ提案があるんだ。ここからそうだな・・・・・・三日ほど行った所に大きな街を一望できる崖があるんだ。その崖を背にして森を見たとき、左側の方に標識がある。〈ここからは立ち入り禁止!〉って書いてある。それを無視して標識の後ろを目を瞑って下りろ。そうすればある場所に着く。」

 「それは信じていいんですか?」

 「信じるか信じないかはお前しだいさ。でも行ってみる価値はあると思うぜ。じゃあな」

 ロームはクリスを背に出発した。

 クリスは半信半疑でその崖とやらに向かうことにした。

 

 久しぶりなもんで、ものすごく書いちゃいましたhappy02

 

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A search ③

  3,警戒

 クリスは林から出てきた男を見たとき、どこかで会ったような気がした。挨拶は交わしていないが、顔を見たような気がした。

 「遠くから見えてただけなんだが、本当にお前髪も眼も綺麗な漆黒だな~」

 男が急クリスに話しかけてきた。クリスは応対する気などまったく見せず、一歩づつ下がりながら焚き火から少し離れたところに置いておいた薪を一本取り、焚き火の火を付けて手に持った。今にも男に投げつけそうだ。

 「おいおい、俺はそんなに怪しいもんじゃないぜ。俺を物取りだと思ってんならそれは勘違いだぜ。物取りか山賊なら、寝転がってるお前を素早く刺し殺してその後で、じっくり頂戴できる物を片っ端から探すぜ」

 クリスはまた数歩後ろに下がりながら持ってきた鞄の中から、キッチンから一本くすねてきた短刀を取り出した。こういう時の為に一様持ってきたのだ。備えあれば憂いなし。だが、小刀など使ったこともない故、勝てるなどと更々思っていなかった。所謂護身刀である。

 「反対に警戒を強めちまったな・・・・・・。俺はただ火が見えたから来たんだ。明かりになるようなもの何一つ持ってなかったから、日が沈んだ後に真っ暗になっちまってからは周りがまったく見えなくってな・・・・・。小さい水溜りに両足とも突っ込んじまって靴も靴下も両方ボトボトでグチュブチュなんだ。少しでいいから乾かせてはもらえないか」

 男の言う事は本当のようだ。履いている靴の三分の二が泥水で濡れて色が変わっている。靴も重そうだ。

 「少しだけなら良いです。でも、その前に名前を教えて下さい。教えられないのなら、火を貸すことは出来ない。」

 クリスは返答が帰ってくるのを待った。

 「名前か・・・・・・。ない、ではだめか?」

 クリスは短刀の鞘に手をかけた。

 「そう、恐い顔をするな。それと短刀からも手を引け。名前を教えてやるから」

 クリスは鞘から手を離したが、短刀は手放さなかった。

 「だいぶ信用無いみたいだな・・・・・。まぁいい、俺の名はローム。姓はない。」

 「姓がないって言うのは本当ですか」

 「本当さ。俺は俺の名前しか知らない。姓は誰からも教えてもらったことなどないし、覚えていない。俺は孤児だからな」

 クリスは自分が孤児であることをさらっといったロームという男をマジマジと見た。

 「俺の名前は言ったんだ。お前の名前を教えてくれよ。夜が明けるまでのたった数時間だが。火を貸してもらうんだ。持ち主の名前を知らないで貸してもらうのも何だしな」

 「私の名前はクリスです。姓は言いません。あなたも私に言えないのならば、私も言いません」

 「別に構わないよ。名前で呼ぶときがあるかもしれないが、そこは大目に見てくれ。お前が俺に姓を明かさなかったのが悪いんだから。ホンじゃあ、少し火に当てて靴と靴下を乾かして頂こうかね。」

 ロームは焚き火の近くに寄って靴を脱ぎ火の少し手前に置き、靴下は脱いで自分の手で持ちながら乾かし始めた。

 クリスはぎりぎり火の暖かさが届くところまで行き、そこで腰を下ろして「三角座りでロームを少し警戒しながら夜が暮れるのをまた。

 ロームは靴下を乾かしながら思った。

 こりゃー予想以上に嫌われたかな・・・・・・・・・。

前作とまったく違う話なってしまったらどうしようshock

それはそれで面白いかsmile

(開き直ったcoldsweats01

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A search ②

 

  2,遭遇

 孤児院を出てからは何も考えずただひたすらクリスは歩いた。遠くに見える山を目指して。

 目標通り山には着いたものの、孤児院を出たのがすでに12時を回っていたせいか、すぐに日は落ちてしまって山の中は真っ暗になってしまった。

 クリスはすぐに回りに落ちている小枝を拾い集めて火を焚き、孤児院を出るときにキッチンから取ってきておいたパンを食べた。

 ぐっすり寝たいと思ったものの、ここは森の中。寝ている間に動物にでも襲われたらたまったもんじゃない。結局クリスは今晩は寝ずに夜をすごすことに決めた。

 夜とはこんなにも本来は長いものなのか・・・・・・。

 クリスは何回も襲ってくる眠気と戦いながらそんなことを思った。いつもなら、運ばれてきた夜ご飯を食べた後、数分間だけのシャワーを浴びた後にすぐベットに入れられ眠る。そして起きたら朝で、眠っていた時間が数分だったかのように思えていた。

 だが実際、夜中中ずっと起き続けていると、夜の長さを思い知らされる。

 クリスはずっと座りながら火に当たっていることに疲れ、眠ってしまわないかと思ったもの耐え切れずその場に寝転んだ。

 こうやってまともに夜の空など見たことが有っただろうか・・・・・・。屋根裏部屋には夜空を見れるほどの大きな窓など皆無だった。有るとしたら、部屋内の湿度調節のために空けられている小さな穴二つ位。

 無心になって夜空を眺めていクリスの横の林の中から突然声がした。

 「偶には森で野宿するのも良いもんだな。きれいな夜空も見えるし。それに・・・・・珍しい人間にも出会えた」

 クリスは瞬時に体を起こし、声がした林の方向を凝視した。

 「やっぱりそうだ!。お前よりきっと2倍以上生きてるが、お前みたいな人を見るのは生まれて初めてだぜ。漆黒の目と漆黒の髪の両方を持った人にはよう。」

 そう言いながら林から出てきたのは、20歳前半と思しき男だった。

午前中に書いた分だけで今日は終わろうと思ったのですが、書きたくてしょうがなくなってきたので、書きました・・・・・・。

 前作を自分なりに改めて書くと言ってものの、まったく違う話になってしまいそうsad

 

by      ユラ★

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A search

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   1,悩み

 院長は困っていた。それは今ではどこの孤児院でも悩んでいる事。

 院長は思う。

 (この世界は病気だ。どんなことをしても直らないであろう病気に掛かっている。この世で一番恐ろしく忌々し い不治の病に。)

 ふと窓越しに外を見ると、悩みの根源がそんなに大きくもない鞄に入るだけの荷物を入れて孤児院を出て行くところだった。止めようとは院長は思わなかった。

 (あの子にとっての居場所はここではない。普通の人間は持ち得ていない能力を持っているだけで、屋根裏の小さな小さな部屋に7年間も軟禁させられていたこの孤児院は。)

 院長はただ見続けた。悩みの根源である少女が見えなくなるのを。

 (クリス・クライン。彼方に真実の名を教えるのは後何年後のことだろう・・・・・・・)

 時間は数時間前に遡る。

 周りの子供や先生から見たらこの状況は蛇に睨まれた蛙状態なのだろうか・・・・・。

 院長に睨まれ続けていたクリスはふとそんな事を思った。

 「何故また無断で部屋を出たの。もう何回目だと思ってるの!」

 「出してって言っても出して貰えないの分かってるのに、言う奴がどこにいるって言うの」

 無断で自分が軟禁されている部屋を出るのはこれで丁度15回目。クリスはもう飽きてきていた。先生の隙を見て部屋を出ることに。出る所を直接先生に見つかっても私を止める度胸のある者など誰一人以内のだから。院長という存在を除いては。

 「そんなに部屋を出たいのならいっその事この孤児院から出て行ったらどう?。私達は決して止めないわ」

 「院長がそう言うのをどれほど待ち望んだことか・・・・・!。部屋に戻ってここを出る支度をしてきます」

 そう言うと、クリスはスタスタと自分が7年間軟禁状態にさせられっていた部屋に行くため、階段を上り部屋に入った。

 クリスはある意味変わっていた。急に何かが起こると数秒だけ少し混乱するもののすぐに自分を取り戻し冷静にかつ迅速に的確に物事を進める才の様なものを持っていた。その才で院長との口での争いで負けたことは一度たりとも無い。勝つか引き分けるかのどちらかだ。

 支度を終えるとクリスは階段を下り、門を自ら開けて孤児院を出た。

 孤児院の上は晴れていた。だが、遠くにはまるで全てを飲み込んでしまいそうな真っ黒な雲が迫って来ていた。

これから前作を自分でホムペを使って書き直そうと思います。今日はこの辺で終わっておきますねsmile

by  ユラ★

 

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祝!!!!!

sign01200人達成shinesign03

こんな私のブログが200人の人に見ていただけたなんて感謝感激ですcrying。中には何回も見に来てくださった方もいらっしゃると思いますが、ここまでやってこれたのは見てくださる方々のお陰ですbearing。これからもがんばっていきますのでよろしくお願いしますsign03sign03

目指せsign03400人shinehappy02sign03sign03

明日から月曜日まで部活が休みのため、どんどん更新しようnotesと思っていたのですが、この頃殆んど自作の小説を書いていないため、そちらに力を注ごうかと思っています。

でも、一日中書いていては疲れるので、息抜きに更新すると思いますのでちょくちょく見てください。

書いてる小説なんですが、やっと12章まで書き終え、次は13章です。書いてて自分でこの後どうなっていくのか予想ができなくなってしまってアタフタしてますcoldsweats02

15章まで書けたら、1章全部では多いので少しだけ載せようかな・・・・・。前作の続編なので、載せる時は、色々と解説を入れるようにしようとおもいます。

できるだけ早く15章まで書けるようがんばります!。

by  ユラ★

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